カオルさん（29歳）
ニューヨーク在住。現在は映像翻訳と情報誌のライター。夫のＪｏさんは、グラフィックアーティストでアメリカ人です。11月15日元気な男の子を出産。
着てるのはママのシャツでした…
あら？
私、花の売り子です♪
今だっ、出動！
悪いやつはいないか…
ぼく、スパイダーマンです
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★日記は、毎週月曜日に更新されます。どうぞお楽しみに！
| 6月22日（日）仕事についてもう一度考える |
山本文緒の「あなたには帰る家がある」を２日がかりで読んだ。夫婦の役割、子供のこと、育児と仕事の両立…、状況は違うけれど、その題材はすべて私に身近なものばかりで、ふむふむ…と頷きながら読んでしまった。何かしたい、と思っている主婦にはちょっとイタイような、励まされるような、やっぱりこのままでいいんだわ、と思わされるようなストーリーだった。仕事といえば、もちろんやめる気など毛頭ない私だが、最近すごい間違いを犯してるんじゃないか、という気がして仕方ない。先週ジョーに、「毎日ジョ・オーに邪魔されて仕事がはかどらない」と訴えると、「ジョ・オーにしてみれば仕事中は無視されてるから、アテンションが欲しいんだよね」と言われた。何も言い返せなかった。忙しいときは甘えられるとイライラして、時間があれば「もう甘えん坊なんだからぁ」と目尻を下げて抱き上げる私って、実はすごく勝手な親なんじゃないか。仕事は誰のためにするのか？自分のため？家族の幸せのため？育児と仕事の両立なんて言ってるけど、仕事中はジョ・オーのことはうまくあしらって、実際は無視してるようなものなのだ。ずっとこんなことを胸の奥で考えながら、仕事をしている私である。
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| 6月21日（土）ナゾの行動 |
キッチンからリビングを覗くと、ジョ・オーがテーブル一面に水をこぼした後だった。「あぁ…」と思いながらも黙って見ていると、お尻拭きの箱を持ってきてお尻拭きを出し、テーブルをゴシゴシはじめる。証拠隠滅をはかろうとしたのか、拭きたかったからこぼしたのか？夕方、今度はおむつ替えマットを開き、パウダーのボトルを持ってパパッと振りかけるマネ。その後、再びお尻拭きでマットを拭き、キレイになったところでそこに寝転ぶ。使ったお尻拭きはゴミ箱へ。その後、どこからかハンドタオルを持ってきて、鼻をつまんで手であおぐ。これは私が教えた「くっさ〜い」のポーズなのだが、確かにそのタオルは梅雨時の生乾きの洗濯物のように臭かった…（どこかに隠してあったのか？）。意味がないようであるような、やっぱりないような、ジョ・オーのフシギな行動。
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| 6月20日（金）夏の夕餉 |
夕ごはんに鶏の竜田揚げをつくった。揚げ物は私の気分がすごくいいときだけする。よって、あまり食卓には出てこない…（え？）。実は竜田揚げは初めてつくったのだけど、ジョーにもジョ・オーにも大好評だった。大人用には野菜の天ぷらもつくって、ジョ・オーには茹でたブロッコリーをお皿に山盛りにする。最近ブロッコリーが大好きになって、先っちょの花の部分だけを上手に食べる。茎の始末は私。ここのところ私とジョーが仕事で忙しく、3人揃って食卓を囲むことがあまりなかった。ジョ・オーはもうほとんどひとりで食べられるし、家族一緒の夏の夕食って本当にいいもんだ。
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| 6月19日（木）着る、着る、とにかく着る |
朝、ジョ・オーが私のジーンズを片手にぶら下げて起きてきた。最近とにかく私の服を着たがってしようがない。あるときは、引き出しからブラジャーを引っこ抜いてきては首からぶら下げて「パイパ〜イ♪」、シャツもとにかくめちゃくちゃに頭からかぶっちゃう。あるときはまた、自分の引き出しから靴下とズボンを出してきて履こうとしていた。ズボンと言えば最近は、履かせるときに私の肩につかまりながら脚を上げてくれるので助かる。昔は靴下も服も、着るのをあんなに嫌がっていたのにね。成長したもんだよ、ほんと。
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| 6月18日（水）ロングヘアよ、サヨナラ |
ジョーにジョ・オーを預けて、マンハッタンのヘアサロンへカットとトリートメントをしに行った。私にしては珍しく、ロングヘアをしばらく続けてきたのだけれどもう限界。ジョ・オーと一緒に入るお風呂ではゆっくりキレイに洗えないし（洗い場はないし）、だから一日おきに洗うと二日目が気持ち悪いし。けれど、世のお母さんたちが産後に揃って髪を短くするのを見て、私だけは独身の頃のように…なんて天邪鬼に思って頑張っていたのだ。しかしやっぱり世のお母さんは正しい！かたちより、清潔度と髪の健康の方が大事だわ、と思う今日この頃。だが…ヘアスタイリストの腕が悪かったのか、久々のショートボブで見なれてないからか、どうもしっくり来ない。やだ〜。なのに、家に着くまでの２時間のあいだに４人の男性に声をかけられてビックリ。それも、「ヘアスタイルが素敵だね」「子供がいるようには見えないね」と。ニューヨーカーがこんな褒め言葉を吐くのは日常茶飯事なのでそうそう信じないけれど、やっぱりロングより良かったってことだ、少なくとも。ふーむ。
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| 6月17日（火）今なら気持ちがわかる |
仕事が終わってから、柳美里の「命」を一気に読んだ。これは確か、私が日本に住んでいる頃出版されて、そのときの私は、「未婚の母になってそれを題材にして本を書いたって？表紙に本人まで登場しちゃって、本当にこの作家の気が知れない…」なんて思ってページさえ開かなかったのを覚えている。でも実際のそれは、生と死を目の当たりにした、静かで情熱的で正直で感動的な物語だった。幸せで…可愛くて…なんて一切言わず、淡々としたところに余計に子供への愛情が感じられて。産んでからしばらくは、この子が自分の子だなんて信じられなかったというのは私も同じ！預かってしまった子猫みたいで、ただ一所懸命世話をするだけで本当の愛情なんてまだまだ湧いてこなかったあの頃。こうやって共感できるのも私も子供を産んだからなのだなぁ。
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| 6月16日（月）TVの影響 |
いかんな〜と思いつつも、私の仕事中はジョ・オーのためにTVをつけっぱなしにしておく。それがたとえ教育番組であっても、やっぱり長く観るのはいいことじゃないと思っている。とはいえ、ジョ・オーは集中して観ても続けて３０分というところなのだけど、やっぱりTVの影響は大きいなーと思うのは、放っておいても歌やことばをバンバン覚えること。今日はいきなり、「ジェイジェ〜イ♪」（PBS放送のJay Jay theJet Plane）とほぼ正しい音程で歌いだしてビックリ。この間は、「ワン、トゥ、トゥリー、フォッ」なんて勢いに乗って言ってたし。NHKを観ながら、「かるた！」（ややこしや〜の番組）と叫んでいた日もあった。意味がわかってないのに、発音がしっかりしていて驚く。
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