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カナダ コミュニティで支え合う子育て(全4回更新)

Episode4 カナダの子育て支援制度

~充実したコミュニティ支援でのびのび子育て~

産後のメンタルヘルスもしっかりサポート

今日はカナダで子育てをしている人へのサポートについてまとめたいと思います。最初の回でも書きましたが、基本的に出産は無料です。そして、私の住んでいるブリティッシュコロンビア(BC)州では、お産のあと、「コミュニティサポートナース」という地域の看護師さんが、自宅まで訪問してくれます。この時に、赤ちゃんのお世話に関して、または母乳に関してなど、さまざまな質問をすることが出来ます。初めての赤ちゃんは特にわからないことだらけ、という人が多いと思うので、心強いサポートと言えるでしょう。

また、このときに、看護師さんはお母さんが産後のうつ病等にかかっていないかもチェックする役目があります。メンタルヘルスに関しては、カナダでは全体的に意識が高く、私も、次男出産後にコミュニティナース、そして産科のドクター、さらに予防接種の時などにも、ことごとく「理由もなく落ち込むことはありませんか?」などと聞かれ、産後うつに関しては周りがしっかり気にかけてくれているという印象を得ました。

「StrongStart」で教育のレベルアップを目指す

保育園では木登りできるスペースも。うちの子の一番のお気に入り。

保育園では木登りできるスペースも。うちの子の一番のお気に入り。

また、BC州政府は0歳から5歳までの子どもを対象に、「StrongStart」という無料のアクティビティができる場所を提供してもいます。公立の学校施設を利用して、音楽、お遊戯、本の読み聞かせ、ゲームやスポーツなどが楽しめます。親、または子どもの面倒を見ている人が一緒に参加することが条件です。

親御さん達は他のママやパパと交流ができ、子ども達はアクティビティを無料で利用できるのが良いですね。このStrongStartプログラムは、BC州の子ども達の教育を早くから始め、全体的なレベルをあげようという試みのようです。

産休、育休を終えて仕事に復帰した人は保育園に子どもを預けるというのがほとんどのパターンですが、そういうときには州の「保育所、チャイルドケア紹介所」にて紹介してもらえます。我が家の4歳児は現在フルタイムで保育園に通っていますが、ここは友達の紹介で見つけました。とても良い先生ばかりで、本当に助かっています。

保育園では木登りできるスペースも。うちの子の一番のお気に入り。

保育園では木登りできるスペースも。うちの子の一番のお気に入り。

子どもの服や靴は無税

市内には公園も多く、沢山の家族連れで賑わう。これは水遊びができるウォーターパーク。もちろん無料。

市内には公園も多く、沢山の家族連れで賑わう。これは水遊びができるウォーターパーク。もちろん無料。

子どもが居ると、やはり何かとお金がかかりますね。カナダ政府からは、納税者であれば、毎月「チャイルドタックスベネフィット」という子ども手当が出ます。各家庭の年収によってもらえる金額は変わってくるのですが、一般的に子ども1人当たり大体月に1万円くらい。私も助かっています。また、州の税金も子どもの洋服や靴、布おむつなどにはかからないようになっているのが嬉しいですね。

4回に渡ってカナダでの子育てについて書かせていただきましたが、いかがでしたか?どちらかというと、国や州からの補助よりも、コミュニティ全体でお互いを助け合うという形でのサポートの方が顕著な気がします。また、子どもたちそれぞれの良いところを伸ばすという意識が強いので、のびのびと子育てしやすい国だなと私も感じています。

市内には公園も多く、沢山の家族連れで賑わう。これは水遊びができるウォーターパーク。もちろん無料。

市内には公園も多く、沢山の家族連れで賑わう。これは水遊びができるウォーターパーク。もちろん無料。

2013年9月6日更新

プロフィール

ピアレスゆかり

1975年生まれ。長崎県佐世保市出身。97年にカナダ人と結婚し翌年カナダへ移住、以来ビクトリア在住15年。長男ダグラス(15)、次男ワイリー(4)の二児の母。離婚、再婚を経て、現在は留学エージェントの仕事のかたわら、ライター、ビデオブロガー、ソーシャルメディアコンサルタントとしても活動し、仕事と家庭の境目のない毎日。北米と日本をつなぐのが仕事。

ブログ:http://japanese.yukaripeerless.ca/

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