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しつけと虐待について語ろう〜いま、私たちにできること〜 ご意見・ご感想はこちら
「本当のしつけ」とは、子どもが学習によって自分で身につけるもの
私の研究の結果から、男の子が親に怒鳴られたり、叩かれたりするよりも、女の子のほうがお母さんから向けられた冷たいまなざし、冷たい言葉に影響を受けやすいということがわかってきました。女の子がその傷を持ったまま大人になり、お母さんになると、同じことを繰り返してしまいます。この心理について詳しくお話しましょう。

子どもには、もともと学習能力が備わっていて、いいことも悪いことも学習していきます。学習というのは、「経験を繰り返すことによって自らが主体的に変化していくこと」です。しつけも子どもが学習によって、自分で身につけるものなのです。親が子どもに押しつけて強制してやらせるのがしつけではなく、子どもが親を見て自ら主体的に変化していく。

たとえば、幼い子どもはコップを持つのが下手です。しかし、やがて上手になっていきます。その途中ではこぼしたり、落としたりと失敗が起きます。そもそも子ども自身もこぼしていいと思っているわけではありません。お母さん、お父さんが、ちゃんとコップを持ってこぼさず飲んでいる。そのお手本を見て、そうなっていきたいと望んでいるのです。

ですから小さな手で、不器用ながらもこぼさないようにコップを持とうとします。このときに失敗しても、「大丈夫よ」と許してあげることによって、子どもは「次はこう持とう」という工夫をし、主体的に自分を変えていこうとします。ここで学習が起きているのです。これが“本当のしつけ”です。そしてこのとき、「失敗してもいいんだ、完璧でなくてもいいんだ」ということも同時に知ることになります。

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