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*学校は入力専門でしょう、どう出力するか、がない。

だから、教室に座らせておくのはおかしいぞ、と言うんです。
そもそも運動不足の子どもをつかまえてきて、座らせるんだから。
今、僕の大学の教養の講義で朝――年寄りは朝早い方がいいから(笑)――、
朝1時間目に行くじゃない、からんからんの天気のいいとき、
4月なんてまだたくさん生徒がいるんだよ、
まず最初に怒るの、「お前ら、朝っぱらからいい若い者が、こんな穴倉みたいなところで
椅子に座って、白髪の年寄りの話なんか聞いているんじゃない」って。
さっさと外へ行って体使って働いてこい、と。
そういう感覚がないでしょう、今。
体を動かすのは、「体育」って特殊な科目になっている。
そうじゃないんだ、入った分は出なくちゃいけない。
体はそのための計算ボックスなんだ、入った分をがちゃがちゃっと計算して、
何を出すか、ということなんだ。
それが今、若い人に聞くと、「何をしていいかわからない」という。
何も出力できない。
これじゃあ、保育園からの教育は何をしてきたんだ、と。
社会的に、出力がほとんど禁止されているんです。

*自転車操業だった日本の子育て

社会が非常に速く変わってきたために、明治以降日本人は
子育てに関して、自転車操業をやってきた。
つまり、自分が育ったようには子どもは育てない、
という原則で子育てをするということです。
ずいぶん前に見た新聞に、小学校だけ出て、
その後、苦労して偉くなった人が、貧しい若者に奨学金を出す、
という記事がありました。
なんでそんなことするんだよ、と思わず言ってしまいましたね。
「俺は貧乏してここまで来たんだよ、お前らもこうやれ」って
どうして言わないんだろう、と。
そうして絶えず生き方を変えてきたから、
親が子どもに言うことがなくなるのは当たり前なんです。
 
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